メール振り分け機能の導入前に
メールサーバを運用していく上で考えておきたいのはメール振り分けです.
メールアドレスを外部に公開していると,どこからともなくスパムメールがやってくるようになります.スパムメールだけではなくAmazonからのメールだったり楽天からのメールだったりで,自分のメールボックスが整理つかない状況となります.
そこでメール振り分けについて考えます.
メール振り分けの各種アプリケーションや仕組み
OutlookやThunderBirdなどのようなメーラーソフトを使うと,振り分け機能は存在しているのですが,ここではサーバ,クライアントを分けて考えます.
上述のメーラーソフトはクライアント側の処理であり,メールサーバからメーラーソフトを使ってメールをダウンロードするといったものです.
しかし私がVPS上で行うのは,いわゆるWebメール環境であり,メールをダウンロードするといったことは行いません.
ここでメール振り分けについて簡単にまとめると次のような状態になります.
- クライアント側
メーラーソフトによる処理 - サーバ側
サーバによる処理
サーバによる処理では更にいろんな方法があります.
メール受信時の末端サーバ側での処理
その前に,メールサーバにおいてメールを受信したときの流れを確認します.
いわゆるメールサーバでメールを受信したときはMTA(Mail Transfer Agent)がメールの受信を検知します.MTAで受信を検知したのち,自身のドメインに適合しているメールかどうかを判断します.メールの送信先が自身のドメインである場合,そのメールはMDA(Mail Delivery Agent)に渡されます.MDAはサーバ内に存在するユーザにメールを配達します.
[メール受信時の流れ]
メール→→→→→→MTA→→→→→→MDA→→→→→→EndUser
以上のような流れになっています.MTAは現在のサーバ構成としてPostfix,MDAはDovecotがそれぞれに相当しています.
と書いたところまででまだまだ前座ですね.講義をするわけでもないのに講義用資料を作るわけではないのですがこの辺はしっかりと書いておきたいとおもいます.
[追記中]
Sieveの導入
今回はSieveと呼ばれるDovecotの拡張プラグインを使います.
今まで私はメール振り分けとしてはprocmailくらいしか使ってなかったのですが自分自身に刺激を与える意味で新しいもの(自分にとって)を導入してみました.
Sieveは上で言うところのMDAであるDovecot上で動きます.そのためにPostfix,Dovecot,Sieveの3つのサービスについて設定を行います.では順番に設定を行っていきます.
Sieveのインストール,設定
基本的にはPostfix,Dovecotの設定が完了している状態で進めていきます.
ではまずSieveのインストールからです.
さくらVPSのCentOS6ではyumからインストールすることができます.パッケージ名はdovecot-pigeonholeです.
yum install dovecot-pigeonhole